2016年12月21日

知らないとトラブルになる!?親族間での不動産売買

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通常不動産売買とは、不動産業者に仲介に入ってもらい、取引をします。
ですから、不動産業者に分からないことは何でも相談するのですが、
親族間での不動産売買となると手続きや契約はどうすればいいのでしょうか?

そんなお悩みを解決していきたいと思います。

親族間売買のケースとは

多くの場合は夫婦間や親子間での名義変更です。

  • 当時子供の信用力がなくローンが下りず、親の住宅ローンで購入したが、子供に名義変更をしたい
  • 祖父母の家を、孫が欲しいといっている
  • 他人に売り払うくらいなら、親族間で残したい
  • 現在ローンの支払いを行っている親が病気で、支払いが困難になった

など理由は様々です。
名義変更の方法は「①売買」「②贈与」がありますが、実は「①売買」の方が税額が安いのです。

贈与税と譲渡所得税額を所有期間5年、評価額・売却額3,000万の土地の場合で考えると、

贈与→贈与税額13,750,000円
売却→譲渡所得税 利益なし(購入した値段よりも安価で売った) 0円
利益あり(購入した年段よりも高価で売った)
利益100万円 → 200,000円
利益500万円 → 1,000,000円
利益1,000万円 → 2,000,000円

ということになります。

親族間売買の手続き5つのポイント

  1. 売買代金の設定
  2. 資金調達
  3. 不動産売買契約書(重要事項説明書)の作成
  4. 契約から代金決済まで
  5. 税務申告

 
1. 売買代金の設定
上記で説明しましたように、あまりにも低い価格で不動産を親族に売買した場合、
後になって買主に多額の贈与税がかかってしまう場合があります。

そうならないように、築年数、面積、所有地、過去の実績などを必ず調べ、
相場をしっかりと確認し、過去の売買価格からかけ離れないよう価格を設定しましょう。

2. 資金調達
親族間といえどお金が必要なことが分かりましたが、資金調達はどうすればいいのでしょうか?
金融機関からの融資ですが、親族間であれば住宅ローンの申し込み以前で多くの金融機関からはねのけられます。
一般的な住宅ローンに比べて金利が高くなったり、別途保証人を求められることもありますので、
売却ではなく相続を考えた方が良いこともあります。

3. 不動産売買契約書(重要事項説明書)の作成
重要事項説明書とは不動産会社が作成するものです。
そもそも売買契約書がなくても売買契約は成立しますが、
トラブルを防ぐためにもきちんとした誓約書を残すべきです。
また、金融機関に融資を申し込む場合は必要となりますので、
早期の段階でご相談ください。

4. 契約から代金決済まで
個人で契約することも可能ですが、仲介会社にお任せするよりも、
「時間」+「お金」がかかってしまうことが想定されますので、お早めにご相談ください。
決済までに権利証や印鑑証明の登記必要書類準備が必要となります。

5. 税務申告
取引を行えば税務申告が必要です。
売り主は、土地+建物を売った代金に所得税と譲渡費用差し引き、所得がある場合
原則所得税と住民税がかかります。

買い主は条件次第で「住宅ローン控除」の適用もありますので、確定申告をしましょう。

最後に
ご説明しましたように、ご自身での親族間売買も可能ですが、
かなりの労力が必要となります。
せっかくの親族間でのお付き合いもちょっとしたトラブルで険悪になることもあります。

気持ちよく取引ができるように早期の段階でお近くのワントップハウスまでご相談ください。