年末年始で実家に帰省するこの時期。
せっかくゆっくり過ごしたいのに、知らない間に物であふれている実家にびっくりすることも。
今回はなかなか片付かない実家の片づけを成功させるコツをご紹介します。
目次
片付けのゴールを考える
実家の片付けは、自分の家と同様に進めると失敗します。
なぜなら実家の主は子どもではなく、親だからです。
自分の家を片付ける場合は、家具の配置も日用品の置き場も自分次第。
不要な物をどんどん捨ててもだれも文句は言いません。
しかし、実家で暮らすのは子ではなく親。無理に物を捨てようとしてケンカになったり、家具を勝手に移動させることで親にとって使いにくい空間になったりしてしまいます。
年老いた親が暮らしやすい空間を作るために片付けるのだということを忘れてはいけません。
転倒が防げる危ない事故
東京消防庁の統計によると、65歳以上で救急搬送される事故のうち約8割が転倒によるもの。
さらにその転倒事故は「住居など居住場所」で最も多く発生しています。
※消費者庁「高齢者の事故の状況について -「人口動態調査」調査票情報及び「救急搬送データ」分析」-(2018年9月12日)
また転倒することで骨折し、介護が必要になる人も多くいらっしゃいます。
このように転倒が命を脅かす事故につながる恐れがあるのです。
また、家が片付いていないと、地震や火災などの災害時に逃げる際の障害物になることも考えられます。
片付けがスムーズにいくポイント
ポイント1 「親にとっての”暮らしやすい家”を目指しましょう」
大切なのはきれいにすることではありません。
ケガや事故が起きにくい、掃除がしやすいなど親にとっての暮らしやすさを考えましょう。
- つかまりやすい
- 物が探しやすい
- 薬が飲みやすい
- 物は出しやすく、しまいやすく
- つまずかない
- 掃除がしやすい
- 寝室→トイレの安全な動線
- 眼鏡や補聴器が手元にある
ポイント2 「”片付けさせてもらう”気持ちでやりましょう」
「片付けてあげる」と押し付けて行動しがちですが、「片付けさせてもらう」というように、親の意思を尊重することを忘れずに。
ポイント3 「”親のハートから遠く、命に近い場所”から片付けましょう」
まずは放っておくと命の危険があるところ(命に近い場所)から始めましょう。
親の思い入れの少ない(ハートから遠い)物や場所からだと親も抵抗感が少なく始められます。
(1)廊下・玄関・庭
片付けに親の同意の得やすい場所です。壊れた物など不要な物は撤去し、庭は草むしりや剪定をしましょう。
(2)居室・寝室を含む床
直置きの物は転倒の原因になるので必ず捨てるか移動を。段ボールなどがあれば中身を確認して片付けましょう。
(3)浴室・トイレ
扉の周りに大きな物があると地震で閉じ込められる危険性もあるので注意。床の上のストック用品は移動を。
(4)棚の上
食器棚や棚の上など手の届かない場所には、ほとんど使わない物が置かれています。確認して廃棄しましょう。
(5)健康に関する物
薬や健康器具は1カ所にまとめて。薬はお薬手帳と共に保管すると探しやすい。使用期限の過ぎた薬は廃棄しましょう。
(6)旧子ども部屋
実家をトランクルーム代わりにしている人は、迷わず不要品の処分を。見本の部屋となるよう片付けをしましょう
ポイント4 「捨てるか3秒以上迷ったら一時保管箱へ」
親が捨てるべきかどうか3秒以上迷ったら、一時保管箱を作ってまとめましょう。
半年後も使っていなければ処分を考えましょう。
まとめ
実家の片付けは長期戦。一日で全部終えようとせず、今週末は寝室…と小さな目標を立て、少しずつ行いましょう。
もし、実家の状態がかなり悪い場合、業者に頼んで一気に片付けてしまうのもおすすめです。
まずは、自分と親の負担を減らし健康的な生活を取り戻すため、実家の状態をしっかり確認するところから始めてみてくださいね。