2021年5月20日

要介護認定の申請方法


いざ介護が必要になった場合に、ぜひ利用したい介護保険制度。
今回は要介護認定や介護保険サービスを受けるまでの流れをご紹介したいと思います。

要介護度とは?

要介護認定とは、必要な介護の量を判定する仕組みです。
どのくらい介護サービスを行う必要があるか、7つのランクに分けて判断します。
その7段階が、「要支援1」「要支援2」「要介護1」「要介護2」「要介護3」「要介護4」「要介護5」。

  • 要支援1~2は「生活機能が低下し、その改善の可能性が高いと見込まれる」状態。
  • 要介護1~5は「現在、介護サービスが必要である」という状態で、数字が大きくなるほど、より介護度が重くなることを表しています。

要支援とは

「日常生活上の基本的動作については、ほぼ自分で行うことが可能であるが、日常生活動作の介助や現在の状態の防止により要介護状態となることの予防に資するよう手段的日常生活動作について何らかの支援を要する状態のこと」
簡単にいうと、日常生活は自分で行うことができるが、多少の支援が必要な状態を言います。
例えば、入浴は自分一人でできるが、浴槽の掃除はできないといった、具体的な生活支援が必要な状態です。

要介護とは

「日常生活上の基本的動作についても、自分で行うことが困難であり、何らかの介護を要する状態のこと」
簡単にいうと、日常生活全般において、自分一人で行うことが難しく、誰かの介護が必要な状態ということです。
例えば、お風呂の時に身体を自分で洗えないために入浴介助が必要など、他者の支援が必要な状態です。

介護保険サービスを受けるまでの流れ

介護保険サービスを利用するには要支援・要介護認定が必要です。

1. 申請を出す

まずはお住まいの市区町村の介護保険担当窓口で申請します。
申請に必要なもの

  • 申請書
  • 介護保険の被保険者証
  • 健康保険の保険証(第2号被保険者(65歳以下)の場合)

※2016年1月より、マイナンバーの個人番号も申請書に記入しますので、マイナンバー通知書も手元に用意して申請書の記入をしましょう。

2. 認定調査

役所の窓口で日程調整をし、役所から任命された認定調査員が自宅に来てご本人に日常生活の状況を伺い、身体機能のチェックを行います。
また市区町村の依頼によりかかりつけ医が主治医意見書を作成します。

3. 結果通知

訪問調査の結果とかかりつけ医の意見書の一部の項目をコンピュータ入力し、一次判定を行います。
一次判定やかかりつけ医の意見書、認定調査における特記事項を基に、保健、医療、福祉の専門家が審査します。
認定結果が出るまでに1か月程度を要します。

4. ケアマネを探す

認定結果で要支援が出た場合は、地域包括支援センターに相談、要介護が出た場合は、ケアマネジャーに相談します。

5. ケアプラン決定

ケアマネジャーは介護の計画書である「ケアプラン」を本人や家族の希望を聞きながら作成します。さらに、本人だけではなく、介護されているご家族の相談も聞いてくれます。

6. 介護保険サービス開始

ケアプランが決まると、それに基づいてサービスが受けられます。
要支援の方は、お住まいの住所を担当している地域包括支援センターへ相談することで受け付けてくれますので、相談してみましょう。

まとめ


申請から認定を受け介護サービスを受けるまでには、数ヶ月かかります。
また介護状態が重くなってきてからの介護認定は、本人や家族の介護への希望を叶えることができなくなる可能性もあります。
より良い生活を持続するために、日常生活が困難になってきたら、どのように暮らしていくのかを今のうちに家族で話し合っておきましょう。