2019年9月30日

外国人が日本で不動産を購入する流れ

最近北海道や沖縄、対馬で外国人による投資目的の不動産購入が爆発的に増えていることはご存じでしょうか?そもそも外国人が日本の不動産を購入できるの?どんな手続きをするの?など、外国人の不動産購入について見ていきましょう。

外国人でも日本の不動産を購入できます

外国人でも日本人と同じように日本国内の不動産を購入することができます。永住権やビザの種類に関係なく、購入することができます。また、取得税や固定資産税などの税金も日本人と同様に課税されます。

日本人の購入と大きく違うところ

不動産会社を探して、物件を紹介してもらって、契約をしてなど大まかな手続きの流れは日本人の購入と大差はありませんが、大きく違うことが2つあります。

  • 永住権がないと日本の住宅ローンが利用できない
  • 外為法により、不動産購入後に財務省に報告が必要

一定の条件を満たしていれば、永住権がなくても住宅ローンを組める場合がありますが、条件を満たしていない場合は、現金もしくは母国の金融機関に相談するのがいいでしょう。
また、外国人は日本で不動産を購入したら、外為法により不動産取得後20日以内に財務省に報告することが義務付けられています。

必要な書類

  • 実印
  • 印鑑証明書
  • 住所を確認できる書類
  • パスポート

海外では印鑑ではなくサインが主流ですが、日本での不動産購入には印鑑が必要になりますので用意をしましょう。
合わせて印鑑証明書がない場合は、宣誓供述書サイン証明書がありますので、そちらで代用できます。また、住所を確認する書類は在留カードで代用できますが、日本に居住していない場合はこちらも宣誓供述書を用意しましょう。

不動産購入の流れ

物件の下見をする

不動産サイトなどで購入する物件を決めます。居住用の場合は現地で直接下見をして、周辺環境などを確認するといいでしょう。購入する物件を決めたら、不動産会社へ連絡しましょう。

買付証明書を提出

購入を決定したら、購入する意思があることを証明する「買付証明書」を不動産会社に提出しましょう。

売買契約を結ぶ

購入費用の支払い方法や、不動産の権利、契約解除時の規約などが書かれた、重要事項の説明を受けます。この時に不明なことは質問をして、解決しておくことが大切です。大きな買い物ですので、契約した後で違った、なんてことにならないようしっかりと確認をしておきましょう。
内容に問題がなければ、これで売買契約の成立になります。この時に印鑑と印鑑証明書が必要になりますので、持っていない場合は上記の必要書類に記載してある代わりのものを用意しましょう。
また、契約の際に手付金を支払わなければならないことがありますので、事前に確認が必要です。

物件の引き渡し

物件の引き渡しが完了したら、所有権の移転が必要になりますので、法務局で所有権移転登記を行う必要があります。また、先にも触れましたが、外国人が日本の不動産を購入した場合、購入後20日以内に日本銀行から財務省に報告が義務付けられています。しかし、条件によっては報告が不要な場合もありますので、よく確認をしておきましょう。

最後に

いかがでしたか?外国人の不動産購入について簡単にご紹介してきました。日本人が購入する流れと大きな違いはありませんが、必要に応じて用意する書類に違いがありますね。特にサインが主流な海外に対して、印鑑はほぼ日本だけに今も根付いている文化とも言えるでしょう。どうしても文化の違いや言葉の壁などで、一人で物件を探す自信がない場合は、日本に詳しい人に代理人をお願いするのも一つですね。
また、近年外国人を専門にしている不動産会社も増えてきましたので、信頼できる会社に相談することも大切です。